いきなり店内に響き渡るでかい声でわめきながら近づいてきた。
コンニチワもヒサシブリもない、いきなりの自慢アピール。
・・・・・ダメだ。全然変わってねえ。
とりあえず自分達の中で以前同じチームだった1人が
防波堤になり、話し込むような形で立ち止まらせる。
その間に私が仲間を振り返り
「キャッシングも相手にするな。後で説明する。」
と言って部屋に入ってもらった。
その日、カラオケに来た我々は自分と、その防波堤の他は
格闘ゲームのイベントの仲間とか、演劇系の関係者など
まったく上記2人とは面識もない人たちだった。
年齢も若く、女の子も多かったので
大袈裟だが「守る」必要も感じていた。
当時の我々は普段からバカなことばかりやっていて
まわりから距離を置かれることが多かったのだが
たまに女連れだったりすると、急に「キタの親友」みたいな
顔をして近づいてくる奴らが時々いる。
その中の2人がこいつらなのだ。
強引にまわりを引きずりまわす癖のある2人に
カケラでもこの仲間の情報を与えたくなかったので
視界からも隠すことにしたのだった。
今回、咄嗟にだが役割分担がうまくいき
その後はいっさい絡まれることもなく
カラオケを楽しむことができた。何よりだった。